ハイブリットのリスク
(八重桜ボタンインコ)
別に生物学や遺伝学をやっていたわけではないので詳しいことは知らないのですが、
小桜とボタンをペアにすると八重桜ボタンインコと言う雑種(ハイブリット)が
産まれることはご存じの方も多いと思います。
でも・・・・その子達の多くが生殖機能に障害を持って産まれる・・・と言うことを
ご存じの方は以外に少ないようで、我が家の小桜の里親募集にもよく、「ボタンとペアに
したいから」とお問い合わせいただくことがありました。
私は障害の残るハイブリットには強い抵抗がありますので、すべてお断りさせて頂きまし
たが、知らずに異種の相手を迎え、知らずにハイブリットを産み出している方は沢山いる
んだろうなと思いました。
今いるペアや、産まれてきた子達の存在を否定する気は全くありませんが、飼い主の無知
でそう言った障害のある鳥を産み出していく・・・と言うのはやはり悲しい物があります。

以前、繁殖の前に考えてという記事を書きましたが、ここでも一般で繁殖したい皆さんに
考えていただきたいのです。
ハイブリットペアを作ろうとしている方は新しい品種を産み出す前に自分は2つの
種を潰しているんだという重要性を認識してください。
海外のサイトにも「一度ハイブリットにしてしまったら、その血統は決して小桜にも
ボタンにも戻らないのだ。だからハイブリットは作るべきではない」と言う記事があ
りました。私もそのとおりだと思います。
他の鳥種ではともかく、小桜・ボタンは非常に似ているために異種と言う認識さえない
方々も大勢います。
反面、珍しい色の鳥を出すためにハイブリットを意図的に作出していらっしゃる方もいます。
(ハイブリットの生殖機能障害は雌の方に強く出る傾向があるらしく、雄には繁殖能力が
残っている場合があります。そのため、色変わりや珍しい色を出すために雄のハイブリット
をまたその種類と掛けていくと言うことをするそうです。)
一般の方でも「一部には繁殖能力残ってるらしいよ。いいじゃん」で作り出している方々が
います。「いいじゃん」・・・で産み出された子はもう小桜でもボタンでもなく、1代目の
ほとんどのメスは何かしら生殖系に障害を持ち自分の子を産み育てることは出来ないのです。
メスなのに産まれながらに母になれないと決まっている。生き物として、同じメスとして
私はハイブリットの作出にはとても賛成は出来ません。
これを読んでくださった皆さんもボタンと小桜・・・ペアにする前によく考えてみてくだ
さいね。自分は2つの種を潰してしまっていいのか。自分の心に問いかけて下さい。

ちなみに、ルリコシボタンインコとキエリクロボタンインコも別種です。
生息地が隣接しているため、野生下でも少し交雑しているようですが、それ以上に日本国内では
飼う側の知識不足でまるっきり気にせず雑種化されてしまっているようです。
一般のショップにもルリコシ・・・キエリと名が付いてる物の・・・どうにも雑種と見られる個体が
かなりが並んでいます。<純粋っぽいのを探す方が大変かもかも・・・。
こちらは目立った生殖障害などを聞きませんので、それが余計雑種化に拍車をかけているの
かもしれません。
国内で流通しているブルーやヤマブキ・シロ等の主なボタンインコの色変わり品種は主に
キエリクロボタンインコの色変種です。ペアにするときはキエリクロボタン系の鳥と組ませて
あげたいものですね。
ただ、たまにルリコシボタンもブルーとかの色変わりが入ってきているようですので、
キエリクロボタンのブルーとルリコシのブルーの写真を参考までに掲載。
(うちのこ見てみて掲示板に投稿していただいた画像です。)


キエリのブルーと白     ルリコシのブルー
はしゅうさん宅の2羽    赤田麻衣さん宅のちこちこちゃん
両方成鳥          幼鳥(嘴はピンクになると思います)
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2002.10.21
日向 忍

友人のちもさんがフィンチのハイブリットについてとても詳しく書いた記事を公開しました。
興味のある方は是非合わせてごらんになって下さいね。
Timor Dusky Sparrow ハイブリッドについて

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