Tさんと言う方がさくらまこさんのHPのBBSに提供してくださった記事です。 一般ではなかなか出来ない貴重な実験とその結果でしたので、さくらのぺぇじの方 にも転載させて頂くことに致しました。ただ転載条件として下記の4つの条件を頂 きましたので、実験者名と、メールアドレスは控えさせて頂きます。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1.実験データの数値や検出には誤差があり、確実な数値とは言えないので これらに関する一切の責任を私は負えません。 2.企業等からいかなる形でもクレームや賠償問題、責任問題等を負うこと はできません。 3.学校から正式に許可を受けて行った実験ではないので、器財の私的使用等 が問題になる可能性もあります。従って本学名は公開しないで下さい。 4.本当に厳密な実験を行うには、各社のボレー粉もそれぞれ抜き打ちチェッ ク式に幾つかそろえ、その検査結果を平均して出す必要があるため、公式に 正確な情報とはいえません。ただ、今回の製品から検出できたことは事実です。 ですから、「すべてのボレー粉からこんなものが出ている!」というような 表現はなるべくさけて下さい。 こんなものもあったとか、こんな可能性がある等の表現を希望します。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 以上の条件を踏まえましても貴重なデータだと思います。 転載許可ありがとうございました。1998年の実験です。 |
先日、材料工学科で非常に私的な実験を行いましたのでお話したいと思って 筆をとりました。実験というのはボレー粉に関してなのですが、皆さんは 市販のボレー粉をどのように愛鳥たちに与えているのでしょうか? 実験報告 市販のボレー粉を超音波粉砕し、溶液にとかし、ホモジェナイザー(遠心 分離機)にかけ、スペクトル分析を行い含有物質を測定した。さらに、 煮沸洗浄したボレー粉も同様の測定にかけ、熱による物質の変移も測定する。 実験のボレー粉には3社のものを使用(社名、製品名は伏せます) A社は高価なボレーで、ビタミン等を強化してある。 B社は緑のボレーで葉緑素が入っている。 C社は普通の白いボレーで安価である。 実験結果 詳細な含有物質については専門的になり(私にもわかりません。 その学科専攻の学生に手伝ってもらいましたので。)、省略しますが、 主だった成分を報告します。それぞれABCの順です。 塩分含有量 それぞれ 17.8 11.4 16.3% ただし、これは海水濃度と比較してのこと。 塩は乾燥して脱落する分もあるので、これらは実質簡易洗浄しかしていない 数値といえる。 蒸留水による3回洗浄、1回煮沸、その後1回洗浄、全乾燥をおこなったもの。 それぞれ4.2 3.6 3.8 % 有機リン系の物質 全社検出 これらは洗剤やヘドロのなかに含有される物質で、人間の食用牡蠣からは ほぼ検出されない。 つまり、鳥に与えるボレーは非食用域から採られたものとも考え られ、ヘドロや汚染のある海域から採取されたものである可能性がある。 蒸留水による3回洗浄、1回煮沸、その後1回洗浄、全乾燥をおこなったもの。 それぞれ検出不可 このような物質は水洗と煮沸で 洗浄可能でした。 これは、牡蠣の殻が生物ではなく、含有していく速度が遅いためだと考えられ ます。検出されたものは外側についていたものと思われます。 ミネラル分などの必要栄養素 それぞれ含有 蒸留水による3回洗浄、1回煮沸、その後1回洗浄、全乾燥をおこなったもの。 低下率 1.2 2.3 1.9% これらは多分に測定誤差の範囲といえる。どれも洗浄、煮沸による低下は ほとんどなく、ビタミン以外の物質は熱による変遷を受けないといえる。 これはつまり、ボレー粉の主成分であるミネラル等は熱や水洗いでは溶け出さず、 変質しないことを表しています。ビタミン等は煮沸で壊れていきますが(壊れて も有害にはなりませんよ。)、本来ビタミンは餌から摂取し、ボレー粉には ほとんど含まれていません。 いかがでしょうか?以上が実験の結果ですが(こんなことして暇人と思うでしょ? 私も思っています。)、結論として以下のことが言えます。 1.業者は安全基準のない動物用補助食品として、どこの海からとったのか分から ない牡蠣を使っている。(意外と牡蠣はどこでもとれます。小さくて汚れている ので食用にならないだけで、広島や四国にしかいないわけではありません。) 2.経費を考えてか、十分な洗浄をしていない。 3.2、3回の水洗いと煮沸で十分食用にできる。 4.煮沸等ではボレー粉本来の栄養は損なわれない。 ちなみに水洗いのときに水に浮くものがありますが、これはほとんどフジツボです。 有害ではありませんが、気は心で捨ててあげましょう。 また、鳥が食べ残したボレー粉は再度洗って、乾燥させれば再使用できます。 こうすれば、ボレー粉ってなかなか無くなりませんよ。(うんこがついたやつなんか は捨ててあげましょう。なんかいやでしょ?) 乾燥させる時、私は研究室にあった電磁加熱機をつかいましたが、フライパンや鍋で 十分です。ただ、熱くなった破片がはぜますので御注意を。 -------- |